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気狂い博士の黎明

Thomas Dolby、本名Thomas Morgan Dolby Robertson(以下TMDR)、マッド・サイエンティストの異名を持つ彼の1982年のデビュー作"The Golden Age of Wireless"が遂にリマスター再発、しかも幻の"Live Wireless"がボーナス・ディスクとして初DVD化されると聞いた日にゃいても立ってもいられなくなり、なのにリリース予定日が過ぎてもHMVにもAmazonにも入荷する気配ナシ、ふとAmazon UKを覗いてみたところ当然の様にIn stockの表示、おまけに£9.99だなんてふざけてるとしか思えない値段、思わず同時にリリースされた"The Flat Earth"のコレクターズ・エディションと合わせて即発注。

このファースト・アルバム、発売された国や時期によって収録曲や曲順が様々なエディションが存在していて、リマスタリングを手がけたTMDR本人もライナーノーツで述べている通り、オリジナルの構成に戻しつつ、未発表のデモ・ヴァージョンやレアリティーズを加えたというのが売り。
勿論"She Blinded Me With Science"も収録されてますが、個人的には当時US向けにリリースされたミニ・アルバム"Blinded By Science"に入っていた4曲のロング・ミックスも押さえて欲しかったというのが正直なところ。

しかしそれを補って余りあるのが"Live Wireless"で、当時レーザーディスクからβにダビングしたテープを再度DVDに焼き直そうかと思案中だった(爆)ところに今回の再発を知り、何やら運命めいたものを感じずにはいられません(^^;

TMDRを中心に、元Local Heroes SW9のフロントマンKevin Armstrongのギターに、Thompson Twinsでもお馴染みMatthew Seligmanのベース、更にはLene Lovichが飛び入りしての"New Toy"、後半のレアな楽曲群もJoni Mitchell(!)のカヴァー"Jungle Line"や後のファンク路線を予感させる"Puppet Theater"、Kevin Armstrongがリードを取る"Samson and Delilah"もちょっと毛色が変わっていながらもなかなかの佳曲(この曲の途中でフィルムが絡まっちゃう(謎)のはご愛敬w)。
メンバーが操るシンセ群も、TMDRがJupiter 8、KevinはJupiter 4、MatthewはPro One(多分)とMoog The Sourceと、なかなかシブイ。PPG WAVEのイメージが強い彼ですが、ライヴ・アレンジにローランド系の音色が程良くマッチしていて好感が持てまつ。

それにしても今回のリイシュー、音質の改善ぶりもさる事ながら、改めて作曲家としてのTMDRの力量を思い知らされた次第。
Trevor Horn先生もお気にの"Airwaves"を筆頭に、"Flying North"や"Cloudburst at Single Street"なんて、あの頃の英国北部の陰鬱な雰囲気がしみじみと伝わってきて感動。

ところで、TMDRと言えば見逃せないのが1985年グラミー賞授賞式(確か)で演奏された"Synthesizer Medley"、Herbie Hancock、Howard JonesにStevie Wonderを加えた豪華絢爛な4人組によるこのやらせっぽいパフォーマンスは必見でしw

Goldenageofwireless

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6代目あれこれ

日本のメディアでもGTI Mk6の試乗記がちらほら紹介されてまつが、最初はピンと来なかったGTI風味のゴル6顔も、見慣れてきたせいか、涼やかな目元がなかなか麗しく感じられるとも言え、水平基調のグリルと赤ラインとの相性も初代以来の面影を色濃く残しているんぢゃーないかと好意を寄せる様になっちまいますた(^^;
こうして比べると、ワッペングリルのMk5は鈍重なイメージが強調されちゃいまんな。まあこの辺りの好みは人それぞれ。
試乗記に出てくるのは白と赤ばっかだけど、昨年のパリサロンで姿を現したにも拘わらずカタログに載らなかった青は、ウワサのGTI R(パルサーぢゃないよ(^^;)の為に残してあると見るのが妥当な線。
その他、US仕様として発表された濃いめのグレー(現行のユナイテッドグレーとは別色)もカナーリ精悍でイカス雰囲気でし。

ところで、プレス写真を遅ればせながら見ていたら、タイヤがアップで写っているショットがありました。
ゴル6は、Comfort LineがミシュランのEnergy SaverもしくはグッドイヤーのEagle GT3、High LineもミシュランのPilot Primacyと、コンチが標準だった先代から宗旨替えとも言えそうなOEタイヤの選択になってますが、GTIが何を履いてくるのかは個人的に興味津々モード。

試乗記事も含めて公式写真は全てオプションの18"を履いている為、標準17"のホイールデザインとタイヤ銘柄は不明ですが、この写真を見る限り、18"はミシュラン、それもPilot Sportではなく、Pilot Exaltoと読めます。
欧州ミシュランのHPを見ると、Pilotシリーズの中ではSportよりもウェットグリップを重視してバランス指向に振った性格、と言う事はクラス的には日本でのPrecedaに相当すると考えて良さげながら、性格はビミョーに異なりそう。
因みにExalto、10年近く前は日本市場向けにもラインアップされており、その証拠に当時購入した185/65R14というステキなサイズをモンテが履いてまふw

Mk5でオプションの18"を選択すると、石橋(RE050)またはミシュラン(Pilot Sport?)が着いてくると聞いた記憶があり、だとするとここでもコストダウンか?という疑惑が沸き上がってくるワケですが、クルマの本来の性格を考えると、この辺が落ち着きどころの様な気も致します。

今履いている新車時以来のスポコン3も、2万kmを目前にしてフロントは6分山程度まで減った雰囲気なので、そろそろ前後入れ替えて来春には新調してみっかとも思案し始めてますが、各社から力作がひしめき合うこのクラスとあって銘柄選びは嘗てない混迷の極みになりそうな悪寒(^^;

Gti6blue

Gti6us

Gti6exalto

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ラセールの想ひ出

先週末は毎年恒例のブックフェアを覗きにビッグサイトへ。
出版社ブースでは直販で市価の2割引で本が買えちゃうのが魅力なんでつが、クルマ関連で出展しているのは二玄社のみ。それでも昔は蔵出ししてきたと思しきレア本が何気に売られてたりしたもんですが、もはやそんな淡い期待も抱けないつまんねぇ世の中になっちまいました。

でも折角のお買い得価格だしと思い手を伸ばしたのが、出た時から必携と思いつつ何故か買っていなかった「自動車アーカイヴ」シリーズの80年代日本車編
80s世代にとっては、免許取って運転しだした前後の様々な記憶と感慨が甦ってきてしまうのは致し方ない事とは知りながら、ううっ涙が(;_;)

特に免許取り立ての頃に散々破壊した親所有の2代目アコード(マイチェン後の12バルブ版)、漸くぶつけなくなった頃に親が買い替えた3代目アコードはリトラ+DOHCの2.0Si(残念ながらエアロデッキ購入を進言するも却下(^^;)ですた。
そして、大学4年の夏に出世払いで買った初めての愛機バラスポCR-X Siのページを開いた瞬間、涙が止まらなくなったのは言うまでもありません。
思えば、あの選択が全ての間違いだったと気づいた時にはもはや手遅れだったワケですが(爆)

と同時に、あの頃よく連んでた高校時代の朋友達が乗ってたブルドッグやレーザー1600DOHCターボTX3フルタイム4WD(長いんで当時はラセールと呼称w)の事も忘れられませぬ。
特に後者は、今見直してみてもなかなか端正な姿形をしてる様な気がしなくもなく、ネット上で探してみたんですが、あの頃のマシーン達の画像ってググっても殆ど出てこないんでふね。

どれももう1度乗ってみたい気もしますけど、多分追憶の彼方に仕舞っておいた方が幸福なのでありましょう。
何もかも、みな、懐かしい((c)沖田十三)

Archivejp90

Eas

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黒い洪水

何気に梅雨明けして夏本番を迎えてもまだまだ続くHerbie Hancockネタ、CBS時代のファンク期の代表作を集めたベストとか欲しいところなんでつが、妥当なのがなかなか見当たらず、75年の日本公演の模様を収めたライヴ盤"Flood"に手を出してみますた。

原盤はLP2枚組、4面合わせてもたったの7曲、何ともシュールなジャケがとっても70s。
オープニングの"Maiden Voyage"で聴けるソロ・ピアノによる静謐な演奏から、間髪入れず繋がっていく"Actual Proof"のハイテンションなバンド・サウンドに先ずは圧倒されながら、"Watermelon Man"~"Butterfly"~"Chameleon"と寄せては返す波の様に頂きをめがけて駆け上がっていくファンクネスはさすがと唸るしかありませぬ。
一方で、"Chameleon"でのArp Odysseyによるシンセ・ソロではやり過ぎとすら言いたくなる様なフィルターとレゾナンスのエフェクトに思わず吹き出しちゃいたくなりますw
まあそんな変色ぶりが、メインストリームなジャズからファンク、そして80年代のヒップホップ路線に至る幅広い音楽性と、それら全てを器用にこなしてしまう彼の才覚を象徴しているのかも知れませぬ。

ところで、今回手に入れたのはSMEが最近出してる"Blu-spec CD"なる高音質盤で、その名の通りBDの製盤技術を応用したとのふれこみですが、確かに音場の立体感や臨場感はひと味違うかなと言う感じ。通常盤と聴き比べたワケじゃないんで、無責任発言でつが(^^;
来月末には同シリーズで"Sunlight"も出るみたいですし、今後とも要ちぇけらーちょでしょ。

Flood

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新版NEOレトロ講座 Vol.111 笠井紀美子の巻

Herbie Hancockネタが出たところで聴きたくなったのが、1979年の笠井紀美子との共演盤である"Butterfly"

「ケメコさん、Herbie Hancockを歌う」とでも呼ぶべき日本企画盤ですが、その存在は90年代も半ばを過ぎてリマスター再発される迄の間、すっかり忘れ去られていたと言っても過言ではなく、正に日本の知られざるレア・グルーヴの趣といったところでした。
かく言う拙者も、再発と同じ頃に若杉実氏監修でエピックからリリースされたレア・グルーヴ・コンピ"Nouvelle Vibe"で、本作から収録された"Sunlight"を聴いてひっくり返ったというのが邂逅の顛末。

全8曲中6曲がHancock作品、ラストを飾るStevie Wonderの"As"にしても原曲でキーボードを弾いているのはHerbie本人という因縁、バックを固めるのは"Headhunters"以降のファンク期を支えたエレクトリック・バンドの面々という、実に豪勢なアルバムに仕上がっています。

ちょっと薄っぺらいヤマハCS系のシンセサイザーや透明感溢れるゼンハイザーのヴォコーダー等、如何にも70年代末期らしい鍵盤音とスピーディー且つタイトなリズム・セクションに対して、ケメコさんの歌声はどこかか細く狂おしくありながらも、クロスオーヴァー全盛の当時のジャズ・シーンの熱さを封じ込めたヴァイヴが感じられて、Herbie本人の演奏と比べてみてもユニークなメタモルフォーゼを見せてくれていると表現したいところ。

特に冒頭で聴ける"I Thought It Was You"のグルーヴィーな絶品カヴァーを満喫しながら、夏よ来いとどんより曇った梅雨空を見上げる日々でありまするw

Butterfly

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新版NEOレトロ講座 Vol.110 JKの巻

所謂レア・グルーヴやソウル・クラシックスと呼ばれる70~80年代前半の黒人音楽が、この日本でここまで市民権を得る事が出来たのは、90年代前半のアシッドジャズとそのブームの中から彗星の如く現れたJamiroquaiのブレイクが大きなきっかけになったのは否定出来ないかと感じる次第ですが、それも今は昔15年も前の出来事。

東のTalkin' LoudからIncognito、西のAcid JazzからはBNHという両横綱の天下に、Sony S2(Soho Square)なる新興レーベル(正確にはデビューはAcid Jazzからだったけど)が送り出したジャミロがどうしてあんなにウケたのかと理由を問えば、フロントマンJKのキャラクターのユニークさは無視出来ない要素(勿論それだけじゃないですけれども)。
出てきた頃は戦争や自然破壊を憂うエコ青年かと思ってたら、金持ちになるや実はとんでもないカーキチだと判明したのには呆然とした記憶がw

そんな彼が選曲したというふれこみで当時リリースされたのが、この"Jay's Selection"なるコンピで、当時倫敦留学中だった朋友にダビングしたカセットを送ったところ、「すんげー日本ぽい企画」と半ば呆れられたのを鮮明に憶えてまふ(^^;

そんな逸話はともかく、確かに本人が選曲したのかもね、と思わせるセレクションなのも確かで、予想通りEW&F系の作品が目立つ他、IsleyやO'Jays、Slyといったファンクの王道に加え、当時のニュースクール系の旗頭だったNASやKuriousなんかがサンドイッチされてるのもそれっぽい。

にしても圧巻なのはトリを飾るHerbie Hancockの"Chameleon"で、うーん久々に聴いてもやっぱスゲェ。CBS時代のHerbieの作品群は改めて再訪する必要がありそうです。
と謎な展開で終わるw

Jaysselection

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